映画
June 13, 2009
『スラムドッグ$ミリオネア』

舞台はインドの大都市
ムンバイ。
人気テレビ番組『クイズ$ミリオネア』で最終問題まで辿り着いたスラム街出身で無学の青年ジャマール。
映画はあと一問で億万長者のチャンスをつかむかもしれない2日間を、
彼のそれまでの過酷な半生を通じてエネルギッシュに描いてます。
愛と勇気と情熱。
いい映画は、この3拍子が揃ってる!
なによりも元気になりますっ!!
ネタばれになるのであまり話しませんが、
とにかく観て〜観て〜っ!としか言えなかったりするんですが、ひとつだけ。

ジャマールは過酷な幼少期をお兄ちゃんとずっと一緒に過ごします。
その過程で、お兄ちゃんはどんどんヤクザな道へ。
見なくていいものを見すぎたり、知らないほうがいいことを知り過ぎたりすると、人にはそういう道が開けてくるものです。
でもジャマールはそうなりません。
なぜか?
ジャマールには
たったひとつの
自分が本当に欲しいものを小さい頃から持っていたんです。
彼は、小さい頃に自分が望むたったひとつのものをはっきりと自覚した。
そしてその光は、一瞬も消えることなく彼を内側から照らし続けます。
クイズに正解していくことが奇跡ではなく、
その光が、輝きを失わないことこそ奇跡なんですよね。
そしてその光は、オリンピックの聖火のように、
自分で、大切に、ジャマールのように、
灯し続けていくものなんだなぁとしみじみ・・・。
ジャマールの愛と勇気と情熱に、ナマステ。
(音楽もいいですよ)

July 14, 2008
実録・連合赤軍 あさま山荘への道程
昨日ですが、フォーラムでこの映画の後、監督のトークショーもあるということで観にいってきました。
3時間10分の長丁場でしたが時間を感じさせず、かなり面白かったです。
今週金曜までで、上映期間短くて残念ですが、少しでも興味のある方、観て絶対損はしません。ぜひ足を運んでみてください。
あさま山荘事件のことは、集団心理の怖さが印象に残っているくらいで、私的には、赤軍に対しては否定的な気持ちしか持っていませんでした。
でも観れば観るほど、観終わって「あぁ、こういうことだったのね」ってスッキリするのではなく、まだ終わってない、この事件って、一体何だったんだろうと考えさせられます。

そしてトークショーでの監督のお話を聴いていて、72歳で現役、バイタリティあふれるこの監督が、ご自身も赤軍と関わりを持っていて
本当にいろんな出来事をくぐりぬけ、
それにまつわる感情を味わい尽くした上で、
その堂々たる人生経験のオーラを放ちながら
「それでも僕は若い奴らを信じる」
と言い切る中に、一人ひとりの人間を全体で見ようとする優しさ、愛情を感じ心を打たれました。
ある行動、例えば浅間山荘事件に対して、簡単にそれをいいか、悪いかで否定したり、または肯定するのではなく、
『彼らはなぜあそこまで追いつめられなくてはいけなかったか』
を問う、考え方の方向性は、それまでの私にはなかったものなので、とても新鮮だし、またそういう視点というのはどういうときにも必要なものだなと感じました。
『それで、僕は、森君の死に方を通して、森君という人間を生かそうと考えました。森恒夫は許せない、と思う人は、あれを見て、最後は死ぬしかなかった彼を作り出したのは、連合赤軍であり、連合赤軍を作り出したのは、赤軍派であり、彼らを作り出したのは、戦後、朝鮮戦争の血の上に経済復興した日本である、ということまで考えてほしかった。』
『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』パンフレットより

決して若者側に片寄っているわけではなく、映画は淡々と事実をとらえようとしていて、そして、自分自身の生き方における『本当の勇気』とは何かを問いかけています。
でもやはり、どんな理由であれ、革命、戦争で幸せになることはありえないんだと思う。
最後にクリシュナムルティのこんな言葉を。
「内部の秩序、つまり、混乱し矛盾している意識をそうした状態から抜け出させ、その中に秩序をもたらさないかぎり、内面的、心理的な秩序をもたらさないかぎり、外部に秩序をもたらすことはできないと。
危機は国家、経済、そして社会の中にあると私たちは考えるのですが、実は私たちの内部にあるのです。
危機は外部にあるのではなく、まさに内部にあるのです。が、私たちはそのことに直面したがりません。」
『変化への挑戦』J・クリシュナムルティ
多分、私は、内部の秩序をもたらすために、
ヨガをやってるんだと思う。
3時間10分の長丁場でしたが時間を感じさせず、かなり面白かったです。
今週金曜までで、上映期間短くて残念ですが、少しでも興味のある方、観て絶対損はしません。ぜひ足を運んでみてください。
あさま山荘事件のことは、集団心理の怖さが印象に残っているくらいで、私的には、赤軍に対しては否定的な気持ちしか持っていませんでした。
でも観れば観るほど、観終わって「あぁ、こういうことだったのね」ってスッキリするのではなく、まだ終わってない、この事件って、一体何だったんだろうと考えさせられます。
そしてトークショーでの監督のお話を聴いていて、72歳で現役、バイタリティあふれるこの監督が、ご自身も赤軍と関わりを持っていて
本当にいろんな出来事をくぐりぬけ、
それにまつわる感情を味わい尽くした上で、
その堂々たる人生経験のオーラを放ちながら
「それでも僕は若い奴らを信じる」
と言い切る中に、一人ひとりの人間を全体で見ようとする優しさ、愛情を感じ心を打たれました。
ある行動、例えば浅間山荘事件に対して、簡単にそれをいいか、悪いかで否定したり、または肯定するのではなく、
『彼らはなぜあそこまで追いつめられなくてはいけなかったか』
を問う、考え方の方向性は、それまでの私にはなかったものなので、とても新鮮だし、またそういう視点というのはどういうときにも必要なものだなと感じました。
『それで、僕は、森君の死に方を通して、森君という人間を生かそうと考えました。森恒夫は許せない、と思う人は、あれを見て、最後は死ぬしかなかった彼を作り出したのは、連合赤軍であり、連合赤軍を作り出したのは、赤軍派であり、彼らを作り出したのは、戦後、朝鮮戦争の血の上に経済復興した日本である、ということまで考えてほしかった。』
『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』パンフレットより

決して若者側に片寄っているわけではなく、映画は淡々と事実をとらえようとしていて、そして、自分自身の生き方における『本当の勇気』とは何かを問いかけています。
でもやはり、どんな理由であれ、革命、戦争で幸せになることはありえないんだと思う。
最後にクリシュナムルティのこんな言葉を。
「内部の秩序、つまり、混乱し矛盾している意識をそうした状態から抜け出させ、その中に秩序をもたらさないかぎり、内面的、心理的な秩序をもたらさないかぎり、外部に秩序をもたらすことはできないと。
危機は国家、経済、そして社会の中にあると私たちは考えるのですが、実は私たちの内部にあるのです。
危機は外部にあるのではなく、まさに内部にあるのです。が、私たちはそのことに直面したがりません。」
『変化への挑戦』J・クリシュナムルティ
多分、私は、内部の秩序をもたらすために、
ヨガをやってるんだと思う。
moriokayoga at 00:16|Permalink│Comments(1)│