June 2011
June 12, 2011
好きな人から受け取る力
今日も大槌へ行ってきました。
26日にミカ先生よりヨガと昼食を提供する大々口の避難所へのご挨拶。
そして昼食のメニューのご相談です。
偶然にも食事のお世話をしている岩間さんは、
一緒に行った友人HさんとAちゃんの友人のお母様でしたっ!
岩間さんのもう一人の息子さんとAちゃんは、
釜石の職場で一緒に働いているとのこと、
本当に人とのつながりは網の目のようです。
震災から3ヶ月。
栄町の何も残っていないHさんの家の前で
3人でお線香をあげました。
Hさんの家の前に誰かが手向けてくれた花とお線香とロウソクがあり、
板切れが立てかけられ、タイルの上にロウソクがのっていて、
Hさんがとてもありがたがってました。
手を合わせます。
いつもヨガの前にやっているように。
でも気持ちは全然違って何かがこみ上げてきます。
これからはここで手を合わせるように、
ヨガをやっていこうと思う。
実は今日は宮古に氣志團が来ていてHさんとAさんは大の氣志團ファン。
二人で何度もコンサートへ足を運んだ仲。
行こうか〜、なんて言ってました。
私にしてみれば、永ちゃんがくるようなものっ!
そりゃ見たいでしょ!!
でも城山体育館で写真を捜したりしているうちに日も暮れ、
もう終わってるね〜なんて言い合ってました。
そして遠野にほど近い釜石のAちゃん宅でお茶して別れました。
Aちゃんは釜石で働いていたのですが、
大槌の実家がなくなり、釜石には賃貸物件がすでにまったくなく、
しばらく上司の方の家に住まわせてもらいながら仕事に出かけ、
この前やっとこの社宅に移り住みました。
被災した方は移り住んだ賃貸住宅を
県が借り上げるという形で2年間無料になります。
でもなんと社宅に入った人は対象外だそう。
社宅を出て民間の賃貸住宅に移ろうにも、
釜石にはその賃貸物件がありません。
Aちゃんは本来なら2年間無料になるはずなのに、
月々の社宅の家賃を払い続けなければなりません。
おまけに赤十字から支給される家電6点セットも対象外なのです。
県もさまざまな対応に追われ本当に大変だと思いますが、
少しでも細かいところにも目を配り柔軟な対応をお願いします。
そして遅くなってでも社宅で家賃を払っている被災者も
2年間無料の対象になることを信じています。
十把ひとからげはやめましょう。
何につけこれからは丁寧に一人ひとりの状況に対応していくことが
支援のポイントになると思います。
大槌はこの前見たときより大分瓦礫が撤去されていました。
瓦礫の山々がなくなっていて整備された分、
何もなく遠くまで見渡せるその地に今度は寂しさが漂ってました。
夜にHさんからメールがありました。
宮古に来ていた氣志團、見たいと思ったけど
見るなら大槌で見たいと思いました、と。
『でもまだ大槌はライブをするにはまだ程遠いことも実感しました。
少しづつでも前進して氣志團とか呼べるような元気が町に生まれたらいいな、と。
震災前よりもっと活気ある町になればいいな、と思いました。』
彼女は今まで大槌の現状に希望的観測を一切していませんでした。
だいたいにして復興ということが、
再び元の状態に戻るということが果たしてありえるのか、
ぐらいの絶望感の中にいました。
そんな彼女から初めて未来に対しての明るい展望を聞いたように思います。
それは、瓦礫がなくなってより寂しくなった土地への
反動の気持ちかも知れません。
でもそれ以上に氣志團がくれたパワーが大きいのかも。
氣志團の皆さん、
きっときっと、いつか大槌にも来てね!!
26日にミカ先生よりヨガと昼食を提供する大々口の避難所へのご挨拶。
そして昼食のメニューのご相談です。
偶然にも食事のお世話をしている岩間さんは、
一緒に行った友人HさんとAちゃんの友人のお母様でしたっ!
岩間さんのもう一人の息子さんとAちゃんは、
釜石の職場で一緒に働いているとのこと、
本当に人とのつながりは網の目のようです。
震災から3ヶ月。
栄町の何も残っていないHさんの家の前で
3人でお線香をあげました。
Hさんの家の前に誰かが手向けてくれた花とお線香とロウソクがあり、
板切れが立てかけられ、タイルの上にロウソクがのっていて、
Hさんがとてもありがたがってました。
手を合わせます。
いつもヨガの前にやっているように。
でも気持ちは全然違って何かがこみ上げてきます。
これからはここで手を合わせるように、
ヨガをやっていこうと思う。
実は今日は宮古に氣志團が来ていてHさんとAさんは大の氣志團ファン。
二人で何度もコンサートへ足を運んだ仲。
行こうか〜、なんて言ってました。
私にしてみれば、永ちゃんがくるようなものっ!
そりゃ見たいでしょ!!
でも城山体育館で写真を捜したりしているうちに日も暮れ、
もう終わってるね〜なんて言い合ってました。
そして遠野にほど近い釜石のAちゃん宅でお茶して別れました。
Aちゃんは釜石で働いていたのですが、
大槌の実家がなくなり、釜石には賃貸物件がすでにまったくなく、
しばらく上司の方の家に住まわせてもらいながら仕事に出かけ、
この前やっとこの社宅に移り住みました。
被災した方は移り住んだ賃貸住宅を
県が借り上げるという形で2年間無料になります。
でもなんと社宅に入った人は対象外だそう。
社宅を出て民間の賃貸住宅に移ろうにも、
釜石にはその賃貸物件がありません。
Aちゃんは本来なら2年間無料になるはずなのに、
月々の社宅の家賃を払い続けなければなりません。
おまけに赤十字から支給される家電6点セットも対象外なのです。
県もさまざまな対応に追われ本当に大変だと思いますが、
少しでも細かいところにも目を配り柔軟な対応をお願いします。
そして遅くなってでも社宅で家賃を払っている被災者も
2年間無料の対象になることを信じています。
十把ひとからげはやめましょう。
何につけこれからは丁寧に一人ひとりの状況に対応していくことが
支援のポイントになると思います。
大槌はこの前見たときより大分瓦礫が撤去されていました。
瓦礫の山々がなくなっていて整備された分、
何もなく遠くまで見渡せるその地に今度は寂しさが漂ってました。
夜にHさんからメールがありました。
宮古に来ていた氣志團、見たいと思ったけど
見るなら大槌で見たいと思いました、と。
『でもまだ大槌はライブをするにはまだ程遠いことも実感しました。
少しづつでも前進して氣志團とか呼べるような元気が町に生まれたらいいな、と。
震災前よりもっと活気ある町になればいいな、と思いました。』
彼女は今まで大槌の現状に希望的観測を一切していませんでした。
だいたいにして復興ということが、
再び元の状態に戻るということが果たしてありえるのか、
ぐらいの絶望感の中にいました。
そんな彼女から初めて未来に対しての明るい展望を聞いたように思います。
それは、瓦礫がなくなってより寂しくなった土地への
反動の気持ちかも知れません。
でもそれ以上に氣志團がくれたパワーが大きいのかも。
氣志團の皆さん、
きっときっと、いつか大槌にも来てね!!
June 11, 2011
雑誌の募集を終わります。
今日も雑誌いただきました。
non-no です。
喜ばれると思います、ありがとうございました。
5月22日以降から今日までにいただいたものは、
もう一度明日、届けてきます。
大槌の被災者の方からの要望で雑誌を集めていましたが、
もう大丈夫とのことです。
今日で雑誌の募集を終わらせていただきます。
皆さま、ご協力いただきありがとうございました。
「何か欲しいものありますか?」
つい、言った先の被災地の方や友人に聞いてしまいます。
そして、今回の雑誌のように具体的に言ってくださることもありますが、
同時に、皆さん必ず少し困ったような顔をされます。
言いよどんで、う〜ん、と少し考えて、
そして、特に今はない、という答えが返ってきます。
もっと繊細にならなければ、と思います。
欲しいって言って、すぐ手に入るようなものが
欲しいものではきっとないから。
今までは、早急に、生活のために
基本的なものが必要ではあった。
でもこれから先、もし自分が被災者だったとしたら、
今も家族が行方不明だったとしたら、
そんな時に、欲しいものはあるかと聞かれたら、
私が本当に欲しいと思っているものを
あなたは持ってきてくれるの?
と、
きっと私は心のどこかで思ってしまう。
震災から3ヶ月の今日、
テレビのインタビューで私と同じくらいの歳の女性が、
3月11日と何も変わりません、
悲しみは深くなるばかりです。
と答えていて、
だんだんあの時のショックが薄れている自分に突き刺さりました。
non-no です。
喜ばれると思います、ありがとうございました。
5月22日以降から今日までにいただいたものは、
もう一度明日、届けてきます。
大槌の被災者の方からの要望で雑誌を集めていましたが、
もう大丈夫とのことです。
今日で雑誌の募集を終わらせていただきます。
皆さま、ご協力いただきありがとうございました。
「何か欲しいものありますか?」
つい、言った先の被災地の方や友人に聞いてしまいます。
そして、今回の雑誌のように具体的に言ってくださることもありますが、
同時に、皆さん必ず少し困ったような顔をされます。
言いよどんで、う〜ん、と少し考えて、
そして、特に今はない、という答えが返ってきます。
もっと繊細にならなければ、と思います。
欲しいって言って、すぐ手に入るようなものが
欲しいものではきっとないから。
今までは、早急に、生活のために
基本的なものが必要ではあった。
でもこれから先、もし自分が被災者だったとしたら、
今も家族が行方不明だったとしたら、
そんな時に、欲しいものはあるかと聞かれたら、
私が本当に欲しいと思っているものを
あなたは持ってきてくれるの?
と、
きっと私は心のどこかで思ってしまう。
震災から3ヶ月の今日、
テレビのインタビューで私と同じくらいの歳の女性が、
3月11日と何も変わりません、
悲しみは深くなるばかりです。
と答えていて、
だんだんあの時のショックが薄れている自分に突き刺さりました。
June 10, 2011
ゆだねる時間
痛みがあると不安になります。
不安が焦りを呼びます。
痛みは気持ちを萎えさせます。
この痛みはいつまで続くのか・・・。
どうしていくのがいいのか・・・。
先行きの見えなさと方法のわからなさ。
自分のことを思い出します。
まぁヨガもほどほどに。
頚椎ヘルニアだとわかってホッとしたものの、
お医者さんからは頼りないアドバイスをいただきました。
そして私はちょうどアヌサラヨガトレーニングの真っ最中。
痛かったこともあり、「痛みが出たら、休んでみてます」と、
その時の先生であるジョーダン・ブルームに伝えました。
「マスミ、あなたがやるべきことは動かないでいることではなく、
強く使って治すことなんだよ」
「!!!」
最初は言っていることがわかりませんでしたが、
私は動いて治すことを選んでみました。
ちなみに、すべてに当てはまることではありません。
やはり、ケースバイケースですので。
絶対安静と言われたら動いちゃだめですよ、Aさん!
私が学んでいるアヌサラヨガでは
痛みに対して、動いて治す方法をとっていきます。
より繊細さも必要になります。
丁寧に、繊細に体のアライメントを整えたら、
筋肉を強く使って自分の骨を抱きとめ、
身体全体に一体感を持たせながら動いていきます。
すべてのパーツに、自分自身が責任を持って
気持ちを配り続けます。
アヌサラヨガでは、よく
アライメントを整えるといいます。
その人自身のエネルギー(プラーナ)が一番よく流れるために
筋肉と骨の配列の整列を、一番ピッタリくる場所におさめてあげる。
私の感覚では模型のパーツの凸凹のように
カチッと音を立てて嵌まるような場所があるような・・・
長島監督じゃないけど、
カツーンときたら、スーッと通る感じ。
その配置が整えられたら自然に癒しはおこる。
だからインストラクターは何かを治そうとするのではなく、
ただ、その人をよく見てアライメントを整えてあげるようにと
指導されもしました。
アライメントを整える。
立っているのであれば、
身体が、本当の意味で一番気持ちよく立っていられる場所。
少し大雑把ですが、身体を横から見たとすると、
外踝と(横から見た)膝の真ん中、
大転子と(横から見た)肩の中心と耳が一直線になる、
というような、基本的なラインのことです。
でもそのシンプルさが、
自然界を支配している、自然の摂理。
私達もその法則の中にいる。
なので、アライメントを整える努力を自分がしたら、
あとは、ゆっくりと自然の流れにゆだねる時間も必要になります。
花がすぐには咲かないように。
でも、
楽しい時間は一瞬で、痛みがあればそれは永遠にも思えます。
なので、私達は急いでしまいがちになる。
早くどうにかしたいと焦ってしまう。
ゆだねるって・・・結構苦手です・・・。
早く結果が欲しいタイプです。
でも、ゆっくりいきましょう。
時間はきっと、敵ではなく
私達の見方です。
ゆっくりと、
少しずつ、やっていきましょう。
不安が焦りを呼びます。
痛みは気持ちを萎えさせます。
この痛みはいつまで続くのか・・・。
どうしていくのがいいのか・・・。
先行きの見えなさと方法のわからなさ。
自分のことを思い出します。
まぁヨガもほどほどに。
頚椎ヘルニアだとわかってホッとしたものの、
お医者さんからは頼りないアドバイスをいただきました。
そして私はちょうどアヌサラヨガトレーニングの真っ最中。
痛かったこともあり、「痛みが出たら、休んでみてます」と、
その時の先生であるジョーダン・ブルームに伝えました。
「マスミ、あなたがやるべきことは動かないでいることではなく、
強く使って治すことなんだよ」
「!!!」
最初は言っていることがわかりませんでしたが、
私は動いて治すことを選んでみました。
ちなみに、すべてに当てはまることではありません。
やはり、ケースバイケースですので。
絶対安静と言われたら動いちゃだめですよ、Aさん!
私が学んでいるアヌサラヨガでは
痛みに対して、動いて治す方法をとっていきます。
より繊細さも必要になります。
丁寧に、繊細に体のアライメントを整えたら、
筋肉を強く使って自分の骨を抱きとめ、
身体全体に一体感を持たせながら動いていきます。
すべてのパーツに、自分自身が責任を持って
気持ちを配り続けます。
アヌサラヨガでは、よく
アライメントを整えるといいます。
その人自身のエネルギー(プラーナ)が一番よく流れるために
筋肉と骨の配列の整列を、一番ピッタリくる場所におさめてあげる。
私の感覚では模型のパーツの凸凹のように
カチッと音を立てて嵌まるような場所があるような・・・
長島監督じゃないけど、
カツーンときたら、スーッと通る感じ。
その配置が整えられたら自然に癒しはおこる。
だからインストラクターは何かを治そうとするのではなく、
ただ、その人をよく見てアライメントを整えてあげるようにと
指導されもしました。
アライメントを整える。
立っているのであれば、
身体が、本当の意味で一番気持ちよく立っていられる場所。
少し大雑把ですが、身体を横から見たとすると、
外踝と(横から見た)膝の真ん中、
大転子と(横から見た)肩の中心と耳が一直線になる、
というような、基本的なラインのことです。
でもそのシンプルさが、
自然界を支配している、自然の摂理。
私達もその法則の中にいる。
なので、アライメントを整える努力を自分がしたら、
あとは、ゆっくりと自然の流れにゆだねる時間も必要になります。
花がすぐには咲かないように。
でも、
楽しい時間は一瞬で、痛みがあればそれは永遠にも思えます。
なので、私達は急いでしまいがちになる。
早くどうにかしたいと焦ってしまう。
ゆだねるって・・・結構苦手です・・・。
早く結果が欲しいタイプです。
でも、ゆっくりいきましょう。
時間はきっと、敵ではなく
私達の見方です。
ゆっくりと、
少しずつ、やっていきましょう。
June 08, 2011
「浜のミサンガ『環』」

話には聞いていた
「浜のミサンガ」が
とうとう商品化されますね。

沿岸各地の女性達が、
漁業が再開されず行き場を失った
新品の魚網で作られたお守りです。
今月11日に限定で、来月11日から本格的に販売予定だそう。
2種類のミサンガ同封で、1セット1,100円、
そのうち500円以上が作った方々の工賃になります。
こういうことって、物資を一方的に提供するより、
精神的にも、経済的にも、ささやかであっても
張り合いになると思うので、とてもいいプロジェクトだと思います!
SAVE IWATEも含め、こういう話、
あちらこちらで立ち上がってはいるものの、
やはり、きちんと商品化になるまではなかなか難しく、
こちらにミサンガは、
「三陸に仕事を!プロジェクト」で実行委員会は
岩手めんこいテレビや、博報堂です。
このプロジェクトでもっといろんなものが
立ち上がっていくといいなと思います。
そして、ちょうど今日、
スタジオヨギーのKさんからメールをいただきました。
実はSAVE IWATEでも同じような自立支援の形での動きがあり、
その関係で動いてもらっていたのでした。
私が先走ってしまった感があり、
その話は今、ペンディングになっているのですが、
それにも関わらずいろいろと手を尽くしていただいて、
本当にありがたかったです。
形になることは大事だけど、
見えない思いはもっと大事、と思います。
遠くで動いていただいたこと、とっても嬉しいです。
ありがとうございますーっ!
June 05, 2011
「ホームレス歌人のいた冬」
うちは父が新聞を3紙、岩手日報、朝日、日経を取っているのですが、
私はいつも読むというよりは見るだけ。
それでも日曜は三紙とも新刊の書評が載っていて
そこだけは読むのを楽しみにしています。
ですが今日は、日経歌壇、
読者から送られてくる短歌、俳句のコーナーに初めて目を止めました。
全国紙に盛岡の方が入選されていました。
『恋すると惚れるの違ひを知りしとき桜が暗く輝きてゐき』
(盛岡 藤原建一)
種村弘さんの選評には
「暗く」がいい。「惚れる」ことの不条理感と響きあっているようだ。
と書かれています。
私もこの句、とってもいいなと思いました。
「暗く」の暗さが、本当にいろんな色を全部混ぜた、
混沌とした黒の暗さのように感じ、
妖しく光を放つ暗さにも感じて・・・。
大人の句ですね。
こんな句を作られている方が近所に住んでいるなんて
考えるとちょっと楽しい。
どうして歌壇コーナーに目を留めたかというと、
今、ちょうど
「ホームレス歌人のいた冬」 三山喬著
を読んでいたから。
投稿した入選作には名前と住居地が載るそうですが、
公田 耕一 ホームレス
として、2008年暮れから2009年春にかけて
朝日新聞の歌壇で注目を浴びた、
消息のわからないホームレス歌人を追ったノンフィクション。
まだ途中ですが、面白いです。
見えない人の行方を捜す事は、
捜している人自身の内面を捜すことでもあると思う。
その昔、行方不明になった人を待ち続けたことがあります。
あの時のわけのわからない宙ぶらりんさは、
なんとも心の持って行きようがなくつらいものです。
読んでいると、今の日本のいろんな状況とも重なります。
私はいつも読むというよりは見るだけ。
それでも日曜は三紙とも新刊の書評が載っていて
そこだけは読むのを楽しみにしています。
ですが今日は、日経歌壇、
読者から送られてくる短歌、俳句のコーナーに初めて目を止めました。
全国紙に盛岡の方が入選されていました。
『恋すると惚れるの違ひを知りしとき桜が暗く輝きてゐき』
(盛岡 藤原建一)
種村弘さんの選評には
「暗く」がいい。「惚れる」ことの不条理感と響きあっているようだ。
と書かれています。
私もこの句、とってもいいなと思いました。
「暗く」の暗さが、本当にいろんな色を全部混ぜた、
混沌とした黒の暗さのように感じ、
妖しく光を放つ暗さにも感じて・・・。
大人の句ですね。
こんな句を作られている方が近所に住んでいるなんて
考えるとちょっと楽しい。
どうして歌壇コーナーに目を留めたかというと、
今、ちょうど
「ホームレス歌人のいた冬」 三山喬著
を読んでいたから。
投稿した入選作には名前と住居地が載るそうですが、
公田 耕一 ホームレス
として、2008年暮れから2009年春にかけて
朝日新聞の歌壇で注目を浴びた、
消息のわからないホームレス歌人を追ったノンフィクション。
まだ途中ですが、面白いです。
見えない人の行方を捜す事は、
捜している人自身の内面を捜すことでもあると思う。
その昔、行方不明になった人を待ち続けたことがあります。
あの時のわけのわからない宙ぶらりんさは、
なんとも心の持って行きようがなくつらいものです。
読んでいると、今の日本のいろんな状況とも重なります。
June 04, 2011
岩手町の焼きうどん!
ヨガの後、夕方から岩手町へ行ってきました。
最近よくこのブログにも登場する大槌の友人Hさんと一緒。
今月26日に大槌町で約60人分の昼食を提供する件で、
私一人では何も出来ないが、
どうにか少しでも温かいものを提供できないかなぁと相談していたところ、
Hさんのダンス仲間、Yさんの社長さんがお力をお貸ししてくれるとのこと。
その方、柴田和子さんにお会いするため、
経営してらっしゃる沼宮内の「蔵御前 らく丸」を訪ねました。
柴田和子さんはこんな方です。
ジャズダンス「N.L.40°ダンサーズ」を率いつつ、
岩手県芸術文化協会の会長でもあり、
事業、ボランティアと、本当に幅広く活躍されてらっしゃる方で、
お名前は存じてましたが、お会いするのはほぼ初めて。
(実は前にお会いしていたことも判明したのですが、それは置いといて・・・)
その柴田さんが塾長として活動している、
「岩手おなご塾 おらんど」の方が、
今回の被災地への昼食提供にお力を貸してくださるとのこと。
ありがたいです。どうぞよろしくお願いいたします!!
「おらんど」とは、方言で「私達」という意味です。
すでに被災地で、いろいろな活動をしています。
明日、また大槌の仮設住宅に物資を届けに行かれるとのこと。
朝早いのもかかわらず、私達におつきあいくださり、
いろんなお話も聞くことができました。
雰囲気がとても柔らかく、お話も面白く、
ですが、本当に、どこにそのバイタリティがあるのかと思うくらい
いろんなことをされていて、パワフルです。
Hさんと関心することしきり。
そして、お店でいただいた
岩手町ご当地グルメの焼きうどん!
一切のお世辞抜きで、めちゃんこ美味しかったですっ!!
私が食べたのは
「長いも長生き焼きうどん」

野菜と豚肉たっぷりの焼きうどん。
上にとろろと温泉卵、海苔がのってて、
よ〜くかき混ぜて
黒酢をたっぷりかけていただきます。
「ほる麺」という、唐辛子を練りこんだモチモチの麺で作った
パスタ風の「ほる麺イタリアーノ」や
「辛みそ麺」もちょこっといただきましたが
本当にどれも味が濃過ぎず、上品で美味!
岩手町に行った際にはぜひお試しくださいね。
最近よくこのブログにも登場する大槌の友人Hさんと一緒。
今月26日に大槌町で約60人分の昼食を提供する件で、
私一人では何も出来ないが、
どうにか少しでも温かいものを提供できないかなぁと相談していたところ、
Hさんのダンス仲間、Yさんの社長さんがお力をお貸ししてくれるとのこと。
その方、柴田和子さんにお会いするため、
経営してらっしゃる沼宮内の「蔵御前 らく丸」を訪ねました。
柴田和子さんはこんな方です。
ジャズダンス「N.L.40°ダンサーズ」を率いつつ、
岩手県芸術文化協会の会長でもあり、
事業、ボランティアと、本当に幅広く活躍されてらっしゃる方で、
お名前は存じてましたが、お会いするのはほぼ初めて。
(実は前にお会いしていたことも判明したのですが、それは置いといて・・・)
その柴田さんが塾長として活動している、
「岩手おなご塾 おらんど」の方が、
今回の被災地への昼食提供にお力を貸してくださるとのこと。
ありがたいです。どうぞよろしくお願いいたします!!
「おらんど」とは、方言で「私達」という意味です。
すでに被災地で、いろいろな活動をしています。
明日、また大槌の仮設住宅に物資を届けに行かれるとのこと。
朝早いのもかかわらず、私達におつきあいくださり、
いろんなお話も聞くことができました。
雰囲気がとても柔らかく、お話も面白く、
ですが、本当に、どこにそのバイタリティがあるのかと思うくらい
いろんなことをされていて、パワフルです。
Hさんと関心することしきり。
そして、お店でいただいた
岩手町ご当地グルメの焼きうどん!
一切のお世辞抜きで、めちゃんこ美味しかったですっ!!
私が食べたのは
「長いも長生き焼きうどん」

野菜と豚肉たっぷりの焼きうどん。
上にとろろと温泉卵、海苔がのってて、
よ〜くかき混ぜて
黒酢をたっぷりかけていただきます。
「ほる麺」という、唐辛子を練りこんだモチモチの麺で作った
パスタ風の「ほる麺イタリアーノ」や
「辛みそ麺」もちょこっといただきましたが
本当にどれも味が濃過ぎず、上品で美味!
岩手町に行った際にはぜひお試しくださいね。
June 03, 2011
スリッパ
女子更衣室には10足の、なので20個のスリッパがあります。
皆さんが帰った後、更衣室を開けると
たま〜に、そのスリッパが1足ごとの間隔もなく、
狭いところに整列させられた兵隊さんのように
びっしり並んでいることがあります。
ズラリとくっついているスリッパが可愛くて、
いつもニヤリとしてしまいます。
昨日は二つに分かれて10個づつだったんですが。
いえ、文句言ってるんじゃないんですよ、本当に。
嬉しいです、ありがとうございます!
最初はなんかの暗号かと思いました・・・。
いえ、本当にケチつけているわけじゃないです!
なんだかこう書いてしまうとイチャモンつけてるようですよね。
この場をお借りしてお礼を言いたいだけですー。
ありがとうございます!
そして、もう先週のことなんですが、
また一冊、雑誌を頂いています。
「InRed」
ありがとうございます。
12日にまた大槌へ行く予定ですので、その時届けたいと思います。
今日は、定期的に来ている方で
さわや書店さんでバイトしている方がいて、
その方も本好きで、「『いねむり先生』、うちでもイチオシですっ」
という話で盛り上がりました。
なんと社割があるそう!でうらやましい〜。
さわや書店は有名な店長さんもいて頑張っている書店ですよね。
私も一応、さわや書店で売ってそうなものは
さわや書店を覗いてから、ジュンク堂へ行ってますよ!
って、地元の応援になってるんだかわかりませんが・・・。
皆さんが帰った後、更衣室を開けると
たま〜に、そのスリッパが1足ごとの間隔もなく、
狭いところに整列させられた兵隊さんのように
びっしり並んでいることがあります。
ズラリとくっついているスリッパが可愛くて、
いつもニヤリとしてしまいます。
昨日は二つに分かれて10個づつだったんですが。
いえ、文句言ってるんじゃないんですよ、本当に。
嬉しいです、ありがとうございます!
最初はなんかの暗号かと思いました・・・。
いえ、本当にケチつけているわけじゃないです!
なんだかこう書いてしまうとイチャモンつけてるようですよね。
この場をお借りしてお礼を言いたいだけですー。
ありがとうございます!
そして、もう先週のことなんですが、
また一冊、雑誌を頂いています。
「InRed」
ありがとうございます。
12日にまた大槌へ行く予定ですので、その時届けたいと思います。
今日は、定期的に来ている方で
さわや書店さんでバイトしている方がいて、
その方も本好きで、「『いねむり先生』、うちでもイチオシですっ」
という話で盛り上がりました。
なんと社割があるそう!でうらやましい〜。
さわや書店は有名な店長さんもいて頑張っている書店ですよね。
私も一応、さわや書店で売ってそうなものは
さわや書店を覗いてから、ジュンク堂へ行ってますよ!
って、地元の応援になってるんだかわかりませんが・・・。
June 02, 2011
「いねむり先生」
作家、色川武大さんとのことを綴った伊集院静さんの自伝的小説。
色川武大さんのことは好きで、昔、何冊か読んでいました。
もう一つのペンネーム、阿佐田哲也で書いた「麻雀放浪記」も
麻雀の手の内などの詳しい描写のところは
素っ飛ばして読んでも(そこが面白いんでしょうけど)
面白い作品だった。
伊集院静さんは、興味本位で夏目雅子さんのことを綴った
「乳房」を読んだくらいでした。
でも、久しぶりに読んだ小説「いねむり先生」は
とても面白かったです。
お二人の、交流の仕方がなんとも言えずにいい。
お互いに心に悲しみ・・・というか、諦観みたいなものを抱えていて
だからこそ、本当に繊細に少しづつ、近づいていて親しくなっていく。
そして、決してすべてを言葉で表したり、
疑問に思っていることを口に出して聞いたりせず、
わからないことを
自分の中に沈ませて
考え
丸ごとその存在を受け入れて
ただ、思いやる。
とても品のある、人間関係がそこにありました。
相手を思いやるちょっとした、さり気ない描写に
何度か泣かされました。
すごく伊集院さんに興味がわき
最新刊のエッセイ「大人の流儀」も買っちゃいましたが
これまた面白いっ!
伊集院静さん、いいです。
石川遼君のまだ手にしていない賞金の寄付のことを批判したりしていて、
震災後、なんとなく過激な発言(フライデーでの「こいつらみんな戦犯だ」など)
が気になっていました。
仙台に住んでいてるからかなぁ、なんて思っていたのですが、
このインタビューを読んで、腑に落ちました。
「仕事インタビュー 私の職務経歴書」
弟や前妻、近親者を失うという、
言われようのない喪失感を全身で受け止め生きてきた作家だからこそ
伝えられる、本物の言葉がそこにあるような気がします。
上記のインタビューに悲しみについて語っている箇所があります。
今、同じような悲しい境遇にある人の心の奥に届く
メッセージではないでしょうか。
よかったら読んでみてください。
色川武大さんのことは好きで、昔、何冊か読んでいました。
もう一つのペンネーム、阿佐田哲也で書いた「麻雀放浪記」も
麻雀の手の内などの詳しい描写のところは
素っ飛ばして読んでも(そこが面白いんでしょうけど)
面白い作品だった。
伊集院静さんは、興味本位で夏目雅子さんのことを綴った
「乳房」を読んだくらいでした。
でも、久しぶりに読んだ小説「いねむり先生」は
とても面白かったです。
お二人の、交流の仕方がなんとも言えずにいい。
お互いに心に悲しみ・・・というか、諦観みたいなものを抱えていて
だからこそ、本当に繊細に少しづつ、近づいていて親しくなっていく。
そして、決してすべてを言葉で表したり、
疑問に思っていることを口に出して聞いたりせず、
わからないことを
自分の中に沈ませて
考え
丸ごとその存在を受け入れて
ただ、思いやる。
とても品のある、人間関係がそこにありました。
相手を思いやるちょっとした、さり気ない描写に
何度か泣かされました。
すごく伊集院さんに興味がわき
最新刊のエッセイ「大人の流儀」も買っちゃいましたが
これまた面白いっ!
伊集院静さん、いいです。
石川遼君のまだ手にしていない賞金の寄付のことを批判したりしていて、
震災後、なんとなく過激な発言(フライデーでの「こいつらみんな戦犯だ」など)
が気になっていました。
仙台に住んでいてるからかなぁ、なんて思っていたのですが、
このインタビューを読んで、腑に落ちました。
「仕事インタビュー 私の職務経歴書」
弟や前妻、近親者を失うという、
言われようのない喪失感を全身で受け止め生きてきた作家だからこそ
伝えられる、本物の言葉がそこにあるような気がします。
上記のインタビューに悲しみについて語っている箇所があります。
今、同じような悲しい境遇にある人の心の奥に届く
メッセージではないでしょうか。
よかったら読んでみてください。
June 01, 2011
街には人がいてほしい
先週末から盛岡ピカデリーで
「レイチェル・カーソンの感性の森」が上映されています。
今日は水曜、1,000円のレディースディ。
夕方クラスの合間に駆け込みました。
誰もが生まれながらにして持っている、
神秘さや不思議さに目を見張る心="センス・オブ・ワンダー"
がいつまでも失われませんように。
そんな願いが込められたレイチェル・カーソンの最後の著書の映画化。
と言っても、女優のカイウラニ・リーさんという方が、
カーソンの最後の1年を演じてきた一人芝居を元にしたものだそうで、
ほとんどが独白のドキュメンタリーで55分と短いものでした。
でも見ることが出来てよかった。
ちゃんと知るきっかけになれた。
レイチェル・カーソン
気になってはいたものの、なんとなく手が出せずにいましたが
この機会に読もうと
「沈黙の春」と「センス・オブ・ワンダー」も購入。
彼女は環境活動家なんかになりたいわけじゃなかった。
ただ、自然に対する彼女の愛が、
彼女をそちらの方向に導いていったんですね。
「作家が主題を選ぶのではなく、
主題が作家を選ぶ」
と表現されていました。
・・・と、映画はいいとして、問題は映画館!
なんと、私ひとりっ・・・でした。
まぁ、昼間っから映画館にいる暇人も少ないのでしょうが。
はじめは、おお〜、なんて贅沢な♪
なんて思っていたのですが、
だんだん、とっても寂しくなってきました。
別に人のいる映画館で見ても、終わってから見知らぬ人と
感想を言い合ったりすることもないのですが、
でも、大きなハコの中で、
誰とも同じ時間を共有出来ないんだなって思った。
なんだか震災直後の街を思い出したんです。
車の通らない道路。
閉まったままの飲食店・・・。
やっぱり、
映画館には人がいてほしい。
道路には車が通ってて欲しい。
どこのお店も開いていて、
それぞれが思いを込めて、いろんなものを売っていてほしい。
そして、町には人が歩いていて
通り過ぎるだけの人達とも、
一緒に暮らしていたい。
街だって生きてるんだよね・・・。
日本の中で、消えていくかも知れない街を思い、
改めて、そんなの残酷だと思う。
「レイチェル・カーソンの感性の森」が上映されています。
今日は水曜、1,000円のレディースディ。
夕方クラスの合間に駆け込みました。
誰もが生まれながらにして持っている、
神秘さや不思議さに目を見張る心="センス・オブ・ワンダー"
がいつまでも失われませんように。
そんな願いが込められたレイチェル・カーソンの最後の著書の映画化。
と言っても、女優のカイウラニ・リーさんという方が、
カーソンの最後の1年を演じてきた一人芝居を元にしたものだそうで、
ほとんどが独白のドキュメンタリーで55分と短いものでした。
でも見ることが出来てよかった。
ちゃんと知るきっかけになれた。
レイチェル・カーソン
気になってはいたものの、なんとなく手が出せずにいましたが
この機会に読もうと
「沈黙の春」と「センス・オブ・ワンダー」も購入。
彼女は環境活動家なんかになりたいわけじゃなかった。
ただ、自然に対する彼女の愛が、
彼女をそちらの方向に導いていったんですね。
「作家が主題を選ぶのではなく、
主題が作家を選ぶ」
と表現されていました。
・・・と、映画はいいとして、問題は映画館!
なんと、私ひとりっ・・・でした。
まぁ、昼間っから映画館にいる暇人も少ないのでしょうが。
はじめは、おお〜、なんて贅沢な♪
なんて思っていたのですが、
だんだん、とっても寂しくなってきました。
別に人のいる映画館で見ても、終わってから見知らぬ人と
感想を言い合ったりすることもないのですが、
でも、大きなハコの中で、
誰とも同じ時間を共有出来ないんだなって思った。
なんだか震災直後の街を思い出したんです。
車の通らない道路。
閉まったままの飲食店・・・。
やっぱり、
映画館には人がいてほしい。
道路には車が通ってて欲しい。
どこのお店も開いていて、
それぞれが思いを込めて、いろんなものを売っていてほしい。
そして、町には人が歩いていて
通り過ぎるだけの人達とも、
一緒に暮らしていたい。
街だって生きてるんだよね・・・。
日本の中で、消えていくかも知れない街を思い、
改めて、そんなの残酷だと思う。