March 31, 2014

2013年度チャリティクラスのご報告

去年一年間のチャリティクラスの寄付金は184,500円でした。

これは私の毎月のクラスを通して皆さんから預かった金額の他、
ルーシーダットン和恵さんが秋に主催したWSの分、
年末のマモルさん、和恵さんとの合同クラス分、
それから大阪で「おうちヨガ」を主宰されている岩本厚子さん
から預かった分が含まれています。

DSC_0359
この皆さんからの支援金を

『ベルガーディア鯨山』
佐々木格さんと奥様にお渡ししました。
(佐々木さんと濱ちゃんです)




佐々木さんご夫妻は震災後ご自宅の敷地を開放し、
『風の電話』や『森の図書館』での活動を通じて、
個人で継続的に、被災で家族や友人、身近な人を亡くした方々の
心のケアをされています。

『風の電話』はご存知の方も多いかと思います。
佐々木さんが大槌町の高台のご自宅に設置した、
電話線のない電話ボックスです。



『森の図書館』の詳細はこちら。

CIMG3766裏にある「キッキの森」では自然を相手に自由に遊べるようにブランコ、ターザンロープ、モンキーブリッジ、滑車ロープ、ツリーハウス等があり、訪れた子供たちが(もちろん大人も!)想像力豊かに遊べるようになっています。



昨日、濱ちゃんと『ベルガーディア鯨山』に佐々木さんを訪ねました。

CIMG3767震災後まもなく、濱ちゃんと近くまで行くもたどり着けずそれっきりだったのですが、ずっと心に残っていました。今回、佐々木さんのブログで活動支援金の募集もしていることを知り、2年ぶりに、いろいろな意味で、やっとたどり着くことが出来ました。


冷たい風が吹きすさぶ春の嵐の中でしたが、森の図書館の暖炉の火と共に、佐々木さんと奥様が暖かく迎えてくださいました。



佐々木さんご夫妻は自分たちを
心のケアの専門家ではないとおっしゃっていました。

ただ、風の電話ボックスを設置し、
その人の思いに任せる。
受話器を取ることもなく泣き続ける方、
ボックスの前まで来て、中に入らず帰られる方もいるそうです。

そのあと、もし、佐々木さんのご自宅や、
森の図書館に寄ってくれたら、
お茶を出して、一緒に座ります。

でも、自分から何かを話しかけたり、
聞き出したりすることはないそうです。

ただ、寄り添うだけ。

もし何か話をしたら、
それを聞いてあげるだけ、だと。


ですが、専門的な知識などはなくても、
佐々木さんご夫妻の人生経験から身に纏われている、
柔らかく、温かい、あふれるほどの包容力と、

小さいこ頃から自然に親しみ、
花や木、動物や虫たちの声にならない声を聴き、
見に見えないものを見て培ってきた感受性の豊かさでもって、

訪れた方々を包み込んでくれる優しさが、
ここ、ベルガーディア鯨山にはあふれていました。


先日、高野山のお坊さんが何人も訪ねてこられた時に、

この場所はとてもいい、

今からこそ、こういう心のケア、活動が必要とされるでしょう、

と、しきりにこの場所に感心して帰られたことで、

「私達は本当に必要とされる方たちに必要なケアをしているのだろうか?」
と常に自問し続けていた佐々木さんでしたが、
自分たちの活動は間違っていないんだと思えたそうです。

『風の電話』を通して、
まだ、家族や知人が行方不明のままになっている方々の
喪失感や苦しみの深さを痛いほど感じ、

今後は益々、同じような境遇にある人々の輪をつくり、
お互いの苦しみ悲しみ、
心の苦悩を吐露できる場づくり、
そして、それら苦しみを軽減させる活動を、

目に見えない心のケアをしていきたいと語られました。


濱ちゃんのお母様もまだ、行方不明のままです。

そのことを知ると佐々木さんは、

もう後は、ずっとやさしく、暖かく、濱ちゃんを見つめ続けて、
たくさんのいろいろな話をしてくれました。

CIMG3762宮澤賢治のこと、

薔薇輝石、

虔十公園林、

子供たちの未来、

CIMG3763
言葉を話さないものを

思いやる気持ち

感性を育てていくこと


CIMG3764
自分の身体を使って

ものをつくること、

そのプロセスの大事さ。


CIMG3768
自分の住んでいる町に起きた災害、

そこで亡くなった方々と生きている自分。

自分が生かされている意味。


お話は佐々木さんが今まで生きてきた、『生きる智慧』に満ちていました。



初めて来たとは思えない居心地のよさと、
奥様の温かいおもてなしに甘えて、
濱ちゃんとずいぶん長居をしてしまいました。

CIMG3758お土産もたくさんいただきました。写真の佐々木さんお手製の蜜蝋キャンドルはスタジオで使わせていただきます。ありがとうございます。『風の電話』はこのような絵本にもなって、原画展も開催されます。




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『かぜのでんわ』絵本原画展  

開催期間 2014年4月20日(日)〜5月18日(日)
       月曜休館
開館時間 10時〜16時 入場無料  
ベルガーディア鯨山「森の図書館」にて

これを機会に今後も
『ベルガーディア鯨山』の活動を応援していきます。


今月のチャリティクラスは4月10日(木)
19:30〜21:00です。

今後とも皆さんと一緒にこの小さい活動を
継続していけたら嬉しいです。

皆様のご参加、お待ちしております。



足を運ばなかった2年の間に
被災地の様子は変わっていました。

混沌とした状態から
まったくスッキリと整備されたような
味気ない区画整理が広がっていました。

一部を除けば
目に見える跡形はどんどんなくなっていました。


今年の3月11日。

「この日のつらさは年々深まります・・・」

その日を何日か過ぎた後、
濱ちゃんからメールをもらいました。

その日の重さに気づけない自分がいました。

そういうことに気づく感性を自然は教えてくれると
佐々木さんは身を持って伝えてくれています。

ぜひ一度皆さんも

ベルガーディア鯨山に足を運ばれてみてくださいね。



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moriokayoga at 18:43│Comments(0)TrackBack(0) 震災後のこと 

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