February 16, 2014
一人で逝きたい

昨日2/15(土)は「おおどおり健康教室」にて
【自宅での平穏死こそが美しいのか?】
松嶋大先生(中津川病院・院長)の講演がありました。
父が興味を示し一緒に行くことに。
会場は満員で別々の席へ。
参加者が挙手して答える「看取り」について、
松嶋先生がいくつかの質問を投げかけました。
前後に座ったことで
図らずも素直に手を挙げていく父の答えを知ることに。。。
Q:「最後は病院がいいか?」
父A:「自宅がいい」
Q:「どうしてもという時、胃ろうを希望するか?」
父A:「しない」
などなど。
その中のひとつ、
Q:「最後は誰と一緒にいたいか?」の質問、
家族、友人、などの答えがある中、
「一人で逝きたい」に挙手する父。
!! ??
家族じゃないんだ。。。
講演では、
身内の「看取り」の問題だけでなく、
国の制度としての在宅介護のこと、
自宅で死ぬのがいいor悪い、ではない、
「胃ろう」がいいor悪いではない、
二項対立にならない人間同士の関係性からすべてを考えていくことなど、
たくさんの課題をいただきました。
現在、国が半ば切り捨てのような形で
在宅介護を推進している中、
困っている方のための病院であり続けようとする、
「介護療養型医療施設」として機能もしている
中津川病院。
院長の松嶋先生をはじめとする、スタッフの方々の
患者さん、ひとりひとりと向きあい、
昼夜の関係なく、
出来る限りのケアをしていく真摯な取り組み。
お話を聞く中で胸が熱くなることも何度かありました。
『ナラティブ』という言葉がたくさん出てきました。
先生は「もりおかナラティブ勉強会」というものも
立ち上げて活動されています。
ナラティブ:ものがたり。語り。という意味です。
人には歴史、その人の物語があります。
相手の物語を聞いて受け入れる。
そして自分の物語を話す。
聞くだけでなく、話すだけでなく、
物語を循環させていく。
よい患者・家族―医師関係とは、結局は人と人との関係、そして「あなたの物語と僕の物語の共鳴」だと思います。豊かな感情と深い物語を持った人間同士、互いの物語と物語が共鳴しあいながら、かけがえのない新たな物語を一緒に作るようなものです。
「内科医の道」2012年10月 第056回
松嶋大
一般財団法人岩手済生医会 中津川病院
『あなたの物語とぼくの物語の共鳴』より
父が「ひとりで逝きたい」に手を挙げたのも、
父の物語の中に、
きっとその理由があるのだと思います。
いつか真意を聞いてみたいです。
身近なもの同士でこそ、
もっともっと
自分の物語と相手の物語を循環させて、
大きな、深い、物語を紡いでいけたらいいですね。
今回もおおどおり鎌田内科クリニックの
鎌田先生をはじめ、主催者の方々、
有意義な教室をありがとうございました。
来月3/15(土)の「おおどおり健康教室」は
14:00〜
『乳がんの正体』〜基本と最新情報〜
講師:柏葉 匡寛先生
(岩手医大・外科)
です。
私もそちらで、プチ・ヨーガ教室をさせていただきます。
来月の講演も私たち女性にとっては
常に気になる病気です。
ご都合よろしければ、ぜひいらしてください。
皆様のご参加、お待ちしております。
岩手 盛岡 yoga studio シャンティシャンティ