November 28, 2009

バラの香りをかごう

アヌサラヨガのトレーニングの続きで
2日間のワークショップがあり東京に来ています。

ジョーダン・ブルーム先生の今回のWSのテーマは「ヨーガスートラ」。
2〜4世紀にパタンジャリによって著されたヨガの最古の経典です。

ヨーガスートラは4章からなり、195の格言からなりますが、
どの文章も俳句のように無駄がそぎ落とされた、
必要最小限の言葉から成り立っています。
動詞さえも抜かされたりしていて、
だからこそ、そこに使われている言葉はとても意図的で、とても大事。

と、ジョーダンのユーモアを交えた解説から始まります。

そのとっても厳選され、洗練された、第一章の一番最初の格言が

アタ ヨガ アヌシャーサナム。

アタ(今から)

ヨガ(ヨガを)

アヌシャーサナム(一緒に勉強しよう)


本当に意味のある、大事な、
そして一語に深い意味を内包している格言の一番最初に来る語が


今!   です。

この「今」にどんな深い意図があるのか・・・。

サンスクリット語の「ATHA」=「今」には
完全であるという意味もあるといいます。

過去も未来も時間すべてを含んでいる、「今」。
今は過去の結果であり、
未来の原因は今にある。

そして、過去も未来も概念でしかない。

人生には今しかない。
すべての瞬間を充分に、満ち足りて生きよう。
今は、光のようにあまりに速く、
気づく前に去っていく。

だからこそパタンジャリは、
私たちの尻を叩く意味も込めて、
「もう一瞬たりとも無駄にするなっ!」
と、第一章の一番最初の言葉に、「アタ」を使ったのだと。




満ち足りた土曜日の朝。


ゆったりと丁寧に

プラクティスが始まります。

最初は吸っては腕を上げ、
吐いては腕を下ろすだけです。
隣りにはMさんとIさん。
去年のトレーニングから一緒の仲間の呼吸の音も聞こえます。

隣り同士で上げた足を支えあうポーズでは、
Iさんが私の痛めた股関節を労わってくれる・・・

ジョーダンの長すぎる?ポーズから解放されてもれるうめき声・・・
うつ伏せになって、暫し休憩です。


「今は充分に休みましょう」


続けてジョーダンが言いました。



香りのあるうちに、バラの香りをかぎましょう。



バラはいつまでも咲いてはいないから。

moriokayoga at 23:08│Comments(0)TrackBack(0) yoga 

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