「いねむり先生」
June 02, 2011
「いねむり先生」
作家、色川武大さんとのことを綴った伊集院静さんの自伝的小説。
色川武大さんのことは好きで、昔、何冊か読んでいました。
もう一つのペンネーム、阿佐田哲也で書いた「麻雀放浪記」も
麻雀の手の内などの詳しい描写のところは
素っ飛ばして読んでも(そこが面白いんでしょうけど)
面白い作品だった。
伊集院静さんは、興味本位で夏目雅子さんのことを綴った
「乳房」を読んだくらいでした。
でも、久しぶりに読んだ小説「いねむり先生」は
とても面白かったです。
お二人の、交流の仕方がなんとも言えずにいい。
お互いに心に悲しみ・・・というか、諦観みたいなものを抱えていて
だからこそ、本当に繊細に少しづつ、近づいていて親しくなっていく。
そして、決してすべてを言葉で表したり、
疑問に思っていることを口に出して聞いたりせず、
わからないことを
自分の中に沈ませて
考え
丸ごとその存在を受け入れて
ただ、思いやる。
とても品のある、人間関係がそこにありました。
相手を思いやるちょっとした、さり気ない描写に
何度か泣かされました。
すごく伊集院さんに興味がわき
最新刊のエッセイ「大人の流儀」も買っちゃいましたが
これまた面白いっ!
伊集院静さん、いいです。
石川遼君のまだ手にしていない賞金の寄付のことを批判したりしていて、
震災後、なんとなく過激な発言(フライデーでの「こいつらみんな戦犯だ」など)
が気になっていました。
仙台に住んでいてるからかなぁ、なんて思っていたのですが、
このインタビューを読んで、腑に落ちました。
「仕事インタビュー 私の職務経歴書」
弟や前妻、近親者を失うという、
言われようのない喪失感を全身で受け止め生きてきた作家だからこそ
伝えられる、本物の言葉がそこにあるような気がします。
上記のインタビューに悲しみについて語っている箇所があります。
今、同じような悲しい境遇にある人の心の奥に届く
メッセージではないでしょうか。
よかったら読んでみてください。
色川武大さんのことは好きで、昔、何冊か読んでいました。
もう一つのペンネーム、阿佐田哲也で書いた「麻雀放浪記」も
麻雀の手の内などの詳しい描写のところは
素っ飛ばして読んでも(そこが面白いんでしょうけど)
面白い作品だった。
伊集院静さんは、興味本位で夏目雅子さんのことを綴った
「乳房」を読んだくらいでした。
でも、久しぶりに読んだ小説「いねむり先生」は
とても面白かったです。
お二人の、交流の仕方がなんとも言えずにいい。
お互いに心に悲しみ・・・というか、諦観みたいなものを抱えていて
だからこそ、本当に繊細に少しづつ、近づいていて親しくなっていく。
そして、決してすべてを言葉で表したり、
疑問に思っていることを口に出して聞いたりせず、
わからないことを
自分の中に沈ませて
考え
丸ごとその存在を受け入れて
ただ、思いやる。
とても品のある、人間関係がそこにありました。
相手を思いやるちょっとした、さり気ない描写に
何度か泣かされました。
すごく伊集院さんに興味がわき
最新刊のエッセイ「大人の流儀」も買っちゃいましたが
これまた面白いっ!
伊集院静さん、いいです。
石川遼君のまだ手にしていない賞金の寄付のことを批判したりしていて、
震災後、なんとなく過激な発言(フライデーでの「こいつらみんな戦犯だ」など)
が気になっていました。
仙台に住んでいてるからかなぁ、なんて思っていたのですが、
このインタビューを読んで、腑に落ちました。
「仕事インタビュー 私の職務経歴書」
弟や前妻、近親者を失うという、
言われようのない喪失感を全身で受け止め生きてきた作家だからこそ
伝えられる、本物の言葉がそこにあるような気がします。
上記のインタビューに悲しみについて語っている箇所があります。
今、同じような悲しい境遇にある人の心の奥に届く
メッセージではないでしょうか。
よかったら読んでみてください。