August 27, 2009

グレイの魅力

ヨガの言語、サンスクリット語で3はトリニ(TRINI)。

身体のいろんな部分で三角形を形づくっている、
三角形のポーズはトリコーナ・アーサナ。

前にタントラの講義でMさんが、
「ヨガで3というのは、どんな意味がありますか?」と
質問していて、いい質問するな〜と思ったのですが、
その時の先生、カルロス・ポメダ氏がおっしゃってました。

インドでは言いたいことを強調するために3回言うことがよくある。
(マントラ、『オーム』も3回唱えたり)

そして3は動きを象徴するもの。

1つだと何も起こってない。
2つになると関係性が出る。
3というのは、2つのものが関係しあって出来た、もうひとつのもの。

2つの極みが宇宙を創造する、と。

その3つを色だとすると、
白と、黒と、グレーと言う事もできる。


幻冬舎の社長であり、敏腕編集者の見城徹さんの
「編集者という病い」という本があり、

「ベストセラーを生みたければ混沌(グレイ)の海に身投げしろ!」
という章があり、ベストセラーについての話なんですけど、

そこで、グレイとは最高に豊かな色だと書かれています。

黒と白が激しく混交して作り出されたグレイの領域にこそ、
ベストセラーは潜んでいると。

『売れる本には、必ず白と黒の豊かに交わり合ったグレイが存在する。

両極を抱きかかえて混交させ、両極を激しく振幅させて初めて、

人を無意識に刺激させるものができるんです』



今日、テレビで井上陽水さんの特集がやっていてそのグレイの話を思い出した。

どこまでも、意識的にグレイであろうとする、

虚実ない交ぜであろうとする、

どこまでがホントでどこからが嘘か、煙に巻こうとする、

井上陽水さんのグレイの魅力に触れた気がしました。

それは、

わかったこととして世間に定着しているものに対しての疑問と、

わかったと言ってしまうことに対するつまらなさの感覚が強くて、

そして、よくインタビューでも、

「はは〜ん・・・」

とか、

「ほぉ〜」

とか

「ふ〜ん、なるほどねぇ〜」とか

とぼけたように連発するのですが、

それって、陽水さんの中では、すごい感動や、すごい気づきとして
響いているんだということがわかった。

そうすると今度は、あの少し冷めたような、おとぼけなたたずまいが、

日々面白く、人生面白く生きるための努力を惜しまない人に見えてきて、

人知れず熟考、考察しながらも、実践の姿はあくまでしなやか。

まるで、日本ミュージック界のヨギー!



moriokayoga at 23:59│Comments(0)TrackBack(0) daily life 

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